脳腫瘍にヘルペスウィルスが効果的?
脳腫瘍は腫瘍の種類にもよりますが、悪性度の高いものもあり、悪性度の高いものほど予後は悪い印象がありました。
特にグリオブラストーマ(神経膠芽腫)は診断されると予後が悪く、手術をしても再燃するイメージを持っていました。
2021年8月に、ウィルス療法が再生医療等製品として使えるようになりました。
単純ヘルペスウィルスと呼ばれる、口唇ヘルペスの原因として有名なウィルスを使用します。
正常な細胞では増殖せず、膠芽腫でのみ増殖するように加工したウィルス製剤を、腫瘍の内部に直接注入することになります。
そうすることで正常な脳組織を傷つけず、膠芽腫の細胞のみをを破壊することを期待します。
まだ使うことができるようになってから間もないので、効果を判断するには早い段階とは思いますが、良好な成績を収めているとの報告が散見されます。
昔は治療できなかったものが、治療できるようになることは何よりも嬉しいことですね。