コロナ感染症と認知症に関して
コロナ感染症の後遺症はよく指摘されています。
オランダの報告では8人に1人がコロナ感染症に悩まされているとされています。
コロナの感染症として多いのは、咳、発熱、咽頭痛、リンパ節腫脹、倦怠感、呼吸困難などといった、急性期の症状がそのまま続くものから、
脳の力と呼ばれる集中力低下や嗅覚障害と味覚障害など神経の症状も多数報告されています。
最近では認知症になるリスクがコロナ感染症後に急増するという報告がされています。
アメリカの620万人を対象とした調査では新型コロナウィルスに感染した高齢者は1年以内にアルツハイマー型認知症を発症するリスクが50-80%近く上昇したようです。
特に85歳以上では男性で1.89倍、女性で1.82倍になっています。
コロナ感染症では炎症が高度となり、脳を含む中枢神経にも炎症が波及することが原因ではないかと書かれていますが、コロナ感染症後1年以内に認知症となるというのは衝撃的な結果となります。
現在のコロナウィルス感染症は重篤化することは少なく、多くの方は速やかに改善しますが、やはりワクチンを接種し、予防することが重要なのかもしれません。
Journal: Journal of Alzheimer's Disease, vol. 89, no. 2, pp. 411-414, 2022