お知らせ・コラム

お知らせ・コラム

新規認知症治療薬「レカネマブ」に関して

アメリカのFDAが新規認知症薬の「レカネマブ」を承認しました。
日本でもエーザイが厚生労働省に新薬申請を行いました。

アルツハイマー病では脳の中にアミロイドβと呼ばれる異常蛋白が蓄積し、神経が変性します。
変性した神経は伝達がうまくいかなくなり、認知症などの症状が出てくるようになるのです。

これまでの認知症の薬は神経の伝達を改善する薬であり、根本的な原因であるアミロイドβは抗認知症薬を飲んでいても徐々に蓄積していってしまいます。

今回の「レカネマブ」はアルツハイマー病の根幹とも言える、アミロイドβを除去する薬であり、実際に認知機能の低下を抑制することができています。
ただ、もの忘れの症状をよくする、記憶力を改善することは示されていません。
なおかつ、この薬は認知症としても早期の段階で使うものであり、髄液検査やPETなどの検査で実際に脳にアミロイドβが蓄積していることを確認しないといけません。

また血をサラサラにしている薬を飲んでいると、脳出血を起こしやすくする可能性もあり、この点も注意が必要となります。

今回、エーザイが厚生労働省に申請を行ったことにより、近い将来、使えるようになる可能性もあり、治療の選択肢が広がるかもしれません。

お問い合わせはこちら

少しでも症状を感じた際はお気軽にご相談ください。
  • 058-372-8007
診療時間
9:00~12:00 ×
16:00~19:00 × × ×