お知らせ・コラム

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中性脂肪が高い方が認知症になりにくい?

一般的に中性脂肪が高いと心血管系には悪影響を及ぼし、動脈硬化を引き起こすとされています。

しかし、オーストラリアとアメリカの大規模データを用いた研究によると、中性脂肪が高いほど認知症になりにくかったようです。
中性脂肪の数値が2倍高いと、認知症になるリスクが0.8倍になったようです。

この疫学的な結果だけを見ると、中性脂肪が高いことは認知症に対しては悪いことではないように思いますが、
まだ中性脂肪が脳に保護的に働くことは証明されておらず、そのまま臨床的に応用することはできません。

またこの結果の中性脂肪の数値は治療するほどの高値ではないようであり、高脂血症を放置していいことにはなりません。

中性脂肪が高いということは栄養状態が良好であることから認知機能低下につながったのではないっかと考察されています。
体重が重い人の方が認知機能低下の速度はゆっくりとなるという文献もありますので。
高齢になるほど体重を維持するということが重要となるのです。

Association Between Triglycerides and Risk of Dementia in Community-Dwelling Older Adults
A Prospective Cohort Study: Neurology; November 28, 2023 issue 101 (22) e2288-e2299

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