認知症にいい食事
認知症の予防や進行抑制に良いとされる食事は、脳の健康をサポートする栄養素を豊富に含む食事とされています。
代表的な食事法には、地中海式食事(Mediterranean Diet)やMIND食(Mediterranean-DASH Intervention for Neurodegenerative Delay)があります。
地中海式食事とは、地中海沿岸諸国(ギリシャ、イタリア、スペインなど)で伝統的に食べられている食事スタイルのことで、健康と長寿に良いと世界中で注目されています。特に心臓病や認知症の予防効果があることが研究で示されています。
🍽 地中海式食事の特徴
特徴 | 内容 |
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🥗 野菜と果物 | 毎日たっぷり摂る(季節のものを中心に) |
🥖 全粒穀物 | パン、パスタ、玄米、オートミールなど精製されていない穀物 |
🫒 オリーブオイル | 主な調理油・ドレッシングとして使用(飽和脂肪ではなく不飽和脂肪) |
🐟 魚介類 | サバ・イワシ・サケなどを週2回以上 |
🫘 豆類とナッツ | 食物繊維と良質な脂質を供給(毎日少量) |
🧀 乳製品 | ヨーグルトやチーズを少量(低脂肪が望ましい) |
🍗 肉類 | 赤身肉は少なめ。鶏肉や七面鳥など脂肪の少ない肉を適量 |
🍷 ワイン(適量) | 赤ワインを1日1杯まで(※必須ではありません) |
🧂 塩分と加工食品 | 極力控える。ハーブやスパイスで風味付け |
✅ 健康効果(科学的に示されている)
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心臓病・高血圧・脳卒中のリスク低下
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認知症・アルツハイマー病の進行抑制・予防
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2型糖尿病の予防・改善
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炎症の抑制
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体重管理に有効
🧠 認知症との関連
地中海食は、認知機能を保つ栄養素(DHA、ビタミンE、ポリフェノール、葉酸など)を多く含み、また脳の炎症や酸化ストレスを抑える作用があることから、認知症の発症リスクを30〜50%程度下げる可能性が報告されています。
MIND食(マインドしょく、MIND Diet)とは、認知症やアルツハイマー病の予防に特化した食事法で、地中海食とDASH食(高血圧予防の食事法)を組み合わせて改良したものです。
2015年にアメリカのラッシュ大学医療センターが提唱し、研究ではMIND食を守る人は、認知症リスクを最大53%減らせることが報告されています。
🧠 MIND食の目的
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アルツハイマー病や認知症の予防
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脳の老化のスピードを遅らせる
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脳の神経保護と炎症抑制
✅ MIND食で「積極的にとるべき」10の食品グループ
食品群 | 摂取頻度 | 栄養的なポイント |
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1. 葉物野菜 | 週6回以上 | ビタミンK、葉酸、抗酸化物質 |
2. その他の野菜 | 毎日 | 食物繊維、抗炎症物質 |
3. ナッツ類 | 週5回以上 | ビタミンE、良質な脂質 |
4. ベリー類 | 週2回以上 | 抗酸化作用(特にブルーベリーが推奨) |
5. 豆類(大豆など含む) | 週3回以上 | 植物性タンパク質、B群ビタミン |
6. 全粒穀物 | 毎日3回 | 血糖値を安定化 |
7. 魚 | 週1回以上 | DHA・EPAなどのオメガ3脂肪酸 |
8. 鶏肉 | 週2回以上 | 赤身肉の代替として健康的 |
9. オリーブオイル | 主な油として使用 | 抗酸化・抗炎症作用が強い |
10. ワイン(赤) | 1日1杯まで(※飲酒しない人は不要) | ポリフェノール(レスベラトロール) |