新規アルツハイマー型認知症治療薬。レカネマブに関して。
9月22日にエーザイとバイオジェンが共同開発していた新規のアルツハイマー型認知症治療薬の「レカネマブ」に関してのプレリリースが発表されました。
以前にも「アデュカヌマブ」という薬がアメリカのFDAの適応を取ったと世界的なニュースとなりました。
この薬剤ではアルツハイマー型認知症の原因となるとされる、アミロイドβを減少させることはできるのですが、認知症の抑制効果が乏しいのではないかとのことで、現時点の日本では適応が通っておりません。
この度の「レカネマブ」に関してもアミロイドβを減少させることはもちろん、認知機能低下を遅らせることができることを示しているので、とても画期的なものと考えられます。
この手の薬は脳炎の危険性があるとされていますが、この薬剤では懸念されたほど脳炎の発生はなかったようです。
ただ、投与されていたのは軽度認知障害や認知症の極初期の段階の人を対象としており、認知症がある程度進行した人に対する有効性がどうなのかはわかりません。
何れにせよ新しい薬ができ、治療の選択肢が増えていくことはとてもいいことです。