ビタミンDと認知症の関係とは?
認知症と関係すると言われているビタミンは数多く存在します。
今回はその中でもビタミンDに関して紹介をしていきたいと思います。
ビタミンDは腸管からカルシウムを吸収する際に必要となるビタミンであり、骨の形成と維持に必須のビタミンです。
ビタミンD欠乏では骨粗しょう症になりやすく、実際にビタミンD製剤が骨粗しょう症の薬として使われます。
そのようなビタミンDですが、多く含まれるのは、魚介類、肉類、きのこ類、乳製品、卵です。
またビタミンDは体内でも生成することが可能であり、日光にあたると作ることができます。
高齢者ではビタミンDが低下している方が多く見受けられていました。
これまではビタミンDは骨としか関係はないかと思っていたのですが、最近となり、ビタミンD欠乏が認知機能低下に関連しているとの報告が見られるようになっています。
特に2014年にNeurolgyに報告された論文、「Link Between Vitamin D and Dementia Risk Confirmed」によれば、下記のような衝撃的なリスク上昇となっています。
・ビタミンD低値の人は認知症発症リスクが53%上昇し、重度に不足している人では125%上昇している。
・認知症の中でもアルツハイマー型認知症に限れば、ビタミンD低値の人では70%上昇し、重度に不足している人は120%以上上昇している。
まだビタミンDと認知症との関係性を確定的に示している文献はないのですが、高齢者ではビタミンDを測定し、必要なら補正する必要があるかもしれません。