ビタミンDで糖尿病予防?
糖尿病は血糖値が上がる疾患ですが、あまり自覚症状はありません。
しかし、未治療でいると血管の内皮細胞が障がいされ、動脈硬化の原因となります。
動脈硬化により腎機能障害、失明、脳梗塞、心筋梗塞などを引き起こすことがあり、重篤な状態となることもあります。
糖尿病の予防には運動と食事が最も大切であり、日々の生活を節制することが必要です。
でもなかなか出来ないのが難しいところです。
最近でた文献によるとビタミンD補充により糖尿病発症のリスクを低下することができるのではないかとされています。
ビタミンD製剤を飲んでいる人と偽薬を飲んでいる人を比べてみた場合、糖尿病のリスクが15%低下したようです。
さらにビタミンDの血中濃度を50ng/ml(正常値は30nm/ml以上)に保った場合は、糖尿病のリスクが76%低下したようです。
ビタミンDは通常の血液検査では測定することが稀でありますが、当院の検査でも50%以上の方が欠乏しています。
ビタミンDは鮭、牛乳、卵、鶏肉、野菜など多くのものに含まれているものですが、意識してビタミンDを取る必要があるかもしれません。
Pittas AG, et al. Vitamin D and Risk for Type 2 Diabetes in People With Prediabetes: A Systematic Review and Meta-analysis of Individual Participant Data From 3 Randomized Clinical Trials. Ann Intern Med. 2023 Feb 7. Online ahead of print.