ALT>30U/Lで精査が必要?
先日、日本肝臓学会から「奈良宣言2023」が出され、その中で、ALTが30以上であれば精査をするようにとされました。
実際の臨床ではALT30以上の方は結構おられ、健康成人では15%の人がALT30以上とされております。
実際に検査の基準値は43以下となっており、30以上を異常とすることには抵抗感を感じます。
しかし、実際にALT30以上の肝臓を生検で調べてみると、すでに炎症細胞の浸潤が認められるようですし、脂肪肝や肝炎などの疾患が隠れていることが多いとのことです。
実際にどこまで調べたら良いか難しいところではあり、また経過を見ていく必要があるかと思いますが。
とりあえず、ALT30以上の方は生活習慣病とアルコール、薬剤の確認と必要に応じて超音波の検査が必要となるようです。