お知らせ・コラム

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三叉神経痛と混合性結合組織病(MTCD)

混合性結合組織病(MTCD)という病気があります。
あまり多い疾患ではなく、自分もまだ数人しか診察した経験はありません。
膠原病である、全身性エリテマトーデス(SLE)、強皮症、多発筋炎が組み合わさった疾患であり、手指がどす黒くなる、関節痛、血球減少、顔が赤くなる、筋力が低下する、間質性肺炎などの多彩な症状が出現します。

最近読んだ雑誌にMTCDの10%ほどに三叉神経痛が合併すると書いてありました。
三叉神経痛は顔面の頬あたりに、ちくっとした一瞬の痛みが出たり消えたりすることが特徴ですが、MTCDの場合は連続して痛みが出ることが特徴のようです。
しかも難治性でなかなか薬に反応しないようです。

これまで三叉神経痛の方はそれこそ何十人も見てきており、MRIで三叉神経と血管の走行を確認することはしていたのですが、MTCDを疑うような人には出会ったことはなかったです。
そもそもリリカやタリージェ、トラムセットなどの鎮痛薬に反応しない三叉神経痛の方はいなかったです。
時々上記の鎮痛薬で効果が不十分な時は、漢方薬の立効散などを使って痛みのコントロールをしていました。

今後は三叉神経痛の方を見たときは膠原病も確認していかなければならないと思ったしだいです。



三叉神経痛とMTCDの関係もそうですが、側頭動脈炎とリウマチ性多発筋痛症の関係も言われており、側頭動脈炎の50%ほどにリウマチ性多発筋痛症を認めるといわれています。
自分も側頭動脈炎の方にリウマチ性多発筋痛症の症状がないか、リウマチ性多発筋痛症の方に側頭動脈炎の症状がないかを必ず聞くようにしているのですが、これまであったことはありません。
どうしてでしょうかね?

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