三叉神経痛はよく顔面神経痛と間違って呼ばれています。
顔面神経は基本的には運動系優位の神経であり、顔面の痛覚は司っていません。
顔面の神経痛は三叉神経痛というのが正しいです。
前に書きました三叉神経・自律神経性頭痛に名前は似ていますが、目の充血や鼻水などの症状は見られません。治療方針も異なってきます。
三叉神経痛の症状としては顔面の片側に突然、一瞬の痛みが走ります。周期的にズキン、ズキンと痛みます。
噛む、顔を洗う、顔をたたくなどの刺激で痛みが走ることが多いです。
原因として、頭蓋内で血管が三叉神経に接することがあり、血管の拍動が三叉神経に伝わり痛みが出現します。
明らかに血管が接していないことも多いのですが、どこかで三叉神経が敏感となり、痛みを発するようです。
治療としては血管が三叉神経に接している場合は手術にて血管と三叉神経を分離することもありますが、最近はされる頻度は減っている印象があります。
鎮痛薬が多数出てきており、侵襲的な手術は出番が少なくなってきています。
痛み止めとしてはリリカやテグレトールなどの抗てんかん薬が効くことが多く、治療に使います。
漢方薬では立効散や抑肝散が効果あるとされている記載もあります。