便秘の治療はまずは食物繊維を多くとるような食生活、適度な運動、整腸剤(乳酸菌)から始めることが多いです。
薬としては、まず第一にマグネシウム製剤から出されることが多いですが、最近は「アミティーザ」「リンゼス」「グーフィス」といった新しい便秘薬が出てきており、有効性は高いです。
しかし、これらの薬でも便が出ないことが多々あり、そのようなときは漢方薬が効果あることをよく経験します。
- 桂枝茯苓丸(冷えのぼせがあり、便秘がちの人に使います。)
- 桃核承気湯(桂枝茯苓丸では便秘が改善しないときに使います。)
- 大柴胡湯(体格ががっちりとしており、肋骨付近の緊張が強い人の便秘薬です。)
- 大建中湯(お腹の冷えが強く、下痢や便秘がしやすい人に使います。腸閉塞の予防薬としても有名です。)
- 桂枝加芍薬湯(過敏性腸症候群によく使われます。)
- 小建中湯(主に若年者の冷えと下痢、便秘に使います。桂枝加芍薬湯に似ていますが、さらにオリゴ糖が入っており、腸内環境に良いと思います。)
- 腸潤湯(腸を潤し、硬い便を柔らかくします。)
- 麻子仁丸(腸潤湯に似ていますが、腹部の膨満感がある場合に使います。)
- 三黄瀉心湯(血の気がおおく、イライラして、便秘傾向の人に使います。)
- 防風通聖散(太鼓腹で汗が多く、のぼせやすい人に使います。)
- 大黄甘草湯(よく使われる便秘の漢方薬です。即効性があります。)