倦怠感は皆感じることが多い症状ですが、西洋医学的には治療方法はありません。
訴えがあまり強ければ点滴をすることがありますが、点滴は単に水分補給的な意味合いしかないのが実情です。必要に応じて点滴内にビタミンなどを入れることはできますが。
その点東洋医学的には倦怠感の原因として「気虚」といい、気が足りない状態としてとらえることもできますし、「腎虚」ととらえ、年齢に伴う体力・気力の低下ととらえることもできます。「血虚」として血が足りないととらえることもできます。
また六病位の観点から「太陰病期」「少陰病期」「厥陰病期」としてとらえ、治療することができます。
- 補中益気湯(気虚では最も有名な薬となります。特に手足がだるくなる人に合います。)
- 十全大補湯(気虚と血虚で有名な薬です。貧血気味で皮膚があれ、気力がない人に合います。)
- 当帰飲子(血虚と腎虚に使います。皮膚がカサカサしてかゆみが強い人に使います。)
- 四君子湯(胃の調子が悪く元気のない人に使います。)
- 六君子湯(四君子湯に似ますが、より胃に水が溜まっている人に使います。)
- 人参湯(元気がなく、胃の調子が悪く、おなかが冷える人に使います。)
- 桂枝人参湯(人参湯に似ますが、プラスして顔面が火照るような人に使います。)
- 帰脾湯(元気がなく、貧血気味で、夜は思い悩んで寝られない人に使います。)
- 加味帰脾湯(帰脾湯に似ますが、プラスして顔などにほてりがある人に使います。)
- 真武湯(冷えとむくみがあり、疲れやすくめまいがする人に使います。)
- 茯苓四逆湯(まったく気力がなく、元気がない人に使います。人参湯+真武湯で代用します。)