コロナ感染症(COVID-19)は認知症を引き起こす?
コロナ感染症(COVID-19)後に後遺症が残ることがあります。
倦怠感、咳、咽頭痛、集中力低下、脱力など様々な症状が報告されております。
実際に血液検査で免疫の異常活動やウィルス自体が再活性化の報告があり、一部の方で、コロナ感染を契機に異常な体調となっているようです。
先日まで流行っていたオミクロン株ではあまり嗅覚障害はないのですが、コロナ感染症がクローズアップされたときには、嗅覚障害を多く認めました。
実際に頭部MRI撮影をすると、嗅神経や嗅覚野に異常信号を認めたという報告もあり、コロナ感染により脳神経系に異常を来す例もあったようです。
今回の報告ではサルを使った実験となるのですが、コロナウィルスが脳の嗅覚野で発見されたというものです。
コロナウィルスは肺だけではなく、脳の方にも侵入するようです。
特に高齢のサルで、脳の方まで達することが多かったようです。
嗅覚野の近くには眼窩回や扁桃という、認知や情動に関わる組織があり、そこの感染症では認知症を起こしうるかもしれません。
実際にオミクロン株では嗅覚障害は少ないので、この実験結果が当てはまるかどうかはわからないのですが、やはりコロナウィルスは危険なウィルスと思います。
Cell Reports: 12-Oct-2022: SARS-CoV-2 infects neurons and induces neuroinflammation in a non-human primate model of COVID-19