慢性腰痛の原因
慢性的な腰痛を感じている方はとても多いです。
人生のうち85%の人が腰痛を経験するといわれています。
自分の専門である、下肢のしびれや麻痺などを伴っている場合は、神経所見から病変部位を考え、MRIで調べていました。
しかし、神経所見がなく、ただ単に痛む場合は診断は困難でした。
腰部MRIで、脊髄が圧迫されていたり、骨棘(骨のでっぱり)が強かったりしたら、そのためかもと言っていましたが、強い脊椎の変形がある場合でも、腰痛がない人もおり、腰痛の原因が本当はどうなのか判断が付きませんでした。
レントゲンやMRIで病変が判断できない、非特異的な腰痛は40%あるとされているようです。
その中には本当に原因がわからないものもあり、精神的なもの、つまりうつ病に伴う腰痛もあるようです。
うつ病の方は痛みを訴えることもおおく、その中で腰痛や背部痛は36%と最も多いようです。
原因がわからない腰痛の場合は、整形外科に紹介し、湿布薬や鎮痛薬、場合によっては麻酔の注射などをしてくれ、痛みを和らげてもらっていましたが、なかなか永続的に疼痛を管理することはできませんでした。
さらに自分として、でできることは追加で漢方薬を出したり、針を打つことで、すこし楽にすることぐらいでした。
最近読んだ内科学会誌に慢性腰痛の原因に関する記載があり、考えさせられました。
その中では原因不明な腰痛は骨粗鬆症や筋肉減少が原因であることが多いそうです。
高齢者や過度のダイエットをしている女性などは運動にて筋力をつけることが腰痛に対して効果があるようです。
腰痛の場合、安静は過度にすることは逆効果なのです。